内痔核

 痔の中で最も頻度が高いもので、痔の代表選手です。肛門の内側(歯状線より奥)の静脈叢がうっ血によって「いぼ」状にふくらんだものをいいます。

痔核の図画像

症状

最初のうちは排便時の出血のみで痛みはありません。症状が進むと排便時やいきみでいぼが肛門外に脱出する脱肛となり、炎症などを伴い痛みを生じるようになります。

進行度

1度 痔核が肛門内で膨らんでいるだけ、排便時にも肛門外にでない。
2度 痔核が排便時に肛門外に出るようになるが、排便後は自然に元の肛門内にもどる。
3度 排便時やいきみで痔核が肛門外に出て、指などで押し込まないと肛門内に戻らない状態。何かの拍子に肛門外に出てしまうこともある。
4度 痔核が常に肛門外に出たままで、指などで肛門内に押し戻せない状態。

治療

 1度、2度では坐薬や内服薬などの薬で対応可能です。しかし、2度でも出血がひどい場合などでは、手術も考慮します。通常3度以上になれば、手術が必要となってきますし、実際手術を受けた患者様は「楽になった。もっと早く受けておけばよかった。」とおっしゃる方が多いです。手術は通常腰椎麻酔で行い入院が必要で、入院期間は10日間から2週間程度をお願いしています。